moshi audio Avanti T2/IPX デタッチャブル化

 

moshi..
面白いメーカーの名前です..
日本人なら かも? と思うし、電話に出る時は大抵もしもしですよね・・
ブランドとしては2005年創立との事で中堅、現代の潮流に沿ってセンス良くまとめながら妥協しない物造りをしていますね。
スマートフォン(iPhone)のアクセサリを作り始めたのが創始らしいですが、今ではバッグやマスクなど働く人を支えるアイテムもリリースしているようです。
オーディオ関係ではClarusというイヤホンで当たったそうで、そこからも揺るぎなく高品質なアイテムをリリースしているようですね。

今回はそんなmoshi audioのAvantiというヘッドホンを改造するご依頼をいただいたのでご紹介したいと思います。

依頼をいただいた当初、分解できるのかどうかわかりませんでした。
ほぼ全てのヘッドホンは何とかして組み立てられたものですから分解できない訳はないのですが、接着剤で固められていたり、両面テープで止められていたり・・分解を阻む構造は多く有ります。
このヘッドホン、何しろメーカーも10年保証を謳う訳ですから、壊れないお墨付きです。分解する必要は無いのですから、分解できるかどうかWeb上の情報からは分かりませんでした。
本当の所はちょっと乗り気になれなかったのですが、依頼者様の熱意に押されて改修を行いました。

このAvantiというヘッドホン、ケーブルは元々着脱式なのですがコネクタはDCプラグなのですね・・
かなりアレな着脱方式です・・
(アレの中はご想像にお任せします。レアでもいいですが)
だって・・DCプラグのヘッドホン用ケーブルなんて存在しませんよ?
純正ケーブルで聴かせてもらいましたけど、きちんと音造りされていて正直「良いな・・」と思える音でした。
でも・・DCプラグですかーと。
純正ケーブルは布巻きで耐久性は高そうでしたがタッチノイズ多め・硬めで曲がり癖が付く、よくある純正ケーブルで正直使いやすいものではありませんでした。
依頼者さまも同じ考えのようで、この点だけでも他の一般的な接続形式ならなーと思われていたそうで、当初はMMCXやT2などへのプラグアダプタを噛ます事をお考えでした。
ですが適合するDCプラグが入手できない事、プラグアダプタを入れる事での耐久性の悪化などを考え、丁度2セットだけ持っていたT2ジャックでのデタッチャブル化をお勧めしました。
写真にあるT2のケーブルはIEMをお持ちとの事でテスト用にヘッドホンと同梱でお送りいただいたもので、純正ケーブルから比べると装着感の良さは(価格もでしょうけど)天と地ぐらいの開きが有りますね。

イヤーパッドを外す事ができればこっちのもんです。
お見積りを立てさせていただいて費用にご了承いただき、ご入金いただくことで製作の順番にお並びいただきます。
ヘッドホンはシェルを分解すると、DCジャック(メス側)にはドライバーの排圧が回らないようにきちんとコンパートメントが組んであり、やはりきちんと音造りされているのが分かります。
幸いIPXのジャックパーツは超小型(MMCXジャックより小さい)ですので、ほぼどのような場所にでも設置でき、敷設の自由度はとても高いものです。
内部配線は純正を流用しながら配線し、IPXジャックを固定して改修完了としました。

 

お写真とご感想をいただきました

付属ケーブルからestron linumへのリケーブルでベールが何枚か剥がれ、本来の音がやっと出た感じです。
もともと好きな音なのに、ホワイトノイズに悩まされ使用頻度が減っていたので、
ipxへの変更で問題が解決しました。
このレベルの音が外でも聴けるのはうれしいです。
コロナ禍で外出が減っていますが、アンプを通さないでプレイヤー直で聞く際は、
T5p より気軽に聴ける音なので、室内でも出番が増えています。 

やはり・・純正ケーブルは原価削がれてますね。
ヘッドホン本体は本当に良いものでリケーブルで本当の音が出ましたね。
これでこのヘッドホンもずっとお傍に居られる事でしょう。

実はもう1機、同時にいただいていたヘッドホン改修も有ります。
それは次回更新でご紹介させていただきます。

ありがとうございました。