KOSS x Drop Porta Pro X A2DCによるデタッチャブル化

ポタプロのA2DC化のご依頼をいただきました!

このポタプロはDrop(Massdrop)とコラボしたモデルで、全て黒で統一されてますね。
ポタプロは黒のハンガー&何故か青のシェル&ドライバーというキャッチ―な風貌だったのですが、全て黒にするとサイバー感が漂ってきてイイですね~

今回ご依頼いただいた方も、当初はMMCXをお考えでした。
理由はやはりケーブル市場が開けているからです。
MMCXはデファクトスタンダードですので、ケーブルはとても多く売られていますよね。
対してA2DCはaudio-technicaの専売ですので種類はとても少ないです。
こればかりはどうしようもないのですが、それでも、今回は寿命を採っていただきA2DCでのデタッチャブル化となりました。

A2DCはMMCXより少し大きなプラグ&レセプタクルです。
ポタプロのMMCX化は以前、私物のポタプロで行っていて大体の感じは掴んでいたのですが、A2DCは少し大きいので快適な装用感を得るにはどう処理するか、悩んで悩んで上記のような形状になりました。
内部ではA2DCレセプタクル本体も切削加工を行い、本来ケーブルを押さえているパーツにこれを埋め込んで周囲をアクリルで形成、削り&磨き仕上げを行っています。
じっと見ていても違和感の無い、ケーブル着脱式のポタプロが発売されたらこんな感じになるのかな・・と考えて製作しています。
特にこの部分、A2DCレセプタクルが外に大きくはみ出すとハンガーと強く接触してしまい、頭の大きな人には使いづらいヘッドホンになってしまいますので、特に気を付けて形成しています。

内部配線は、ほんと10mm程度の長さなのですがオヤイデの4N純銀撚り線を使用しています。気分の問題ですが純正ケーブルを残すより、よっぽど好音質化に寄与すると思いお勧めさせていただきました。

 

ご感想をいただきました。

デタッチャブル化したポタプロは想像以上に恰好よく、ケーブルの幅も広がり楽しめそうで、ますます愛着が持てそうです。

また驚いたのが、音質の変化です。
手持ちの通常品のポタプロと聞き比べたところ明らかな変化があり、元々少し籠り気味だった音が、靄が晴れたような感覚をうけました。
内部配線を純銀撚り線にして頂いた効果かもしれません。思った以上に良い効能がありました。

それと通常品と比較して初めて気が付いたのですが、A2DCジャックのサイズに合わせて周囲を成形しているのですね。
あまりに自然すぎて気が付きませんでした…大変丁寧なお仕事で感服いたします。

大事に使わせていただきます。この度はありがとうございました。 

純正のA2DCケーブルは無いと思います(外したケーブルにプラグの取り付けは承っておりませんでした)が、それでも十分良いベクトルでの音変化を感じていただけたようでなによりでした。
A2DCジャック(レセプタクル)周囲の形成にも気づいていただけたようで、造った甲斐が有りました。

ありがとうございました。