HiFiMAN HE560 形式変更 3.5mm化 内部配線変更
HiFiMAN HE560 改修のご依頼をいただきました。
同社はヘッドホンにおいては形式がかなり色々あるので、実物を見ずに見分けがつきにくい所が有りますね。中でもHE560は円形の平面振動版モデルでは現在もトップモデルの位置付けでしょうか。
ご依頼いただいた方は以前にもE4UAにてヘッドホンのデタッチャブル化のご依頼をいただいており私の腕は信頼していただけているようで、今回は内部配線の変更のご依頼もいただいていましたので先にヘッドホンをお送りいただき、現物を確認した後にお見積もりを立てさせていただきました。
その、現物を確認させていただきたかったのは、内部配線を変更する事が可能なのかどうかです。
HiFiMANのヘッドホンで円形の平面振動版のモデルは、Web上で画像を探してみるとかなり少ないですが少しだけ、内部の画像も有りました。これらの画像からすると、内部配線は完全に変更する事はできずドライバーから少し出た所で付け替えるような変更しかできなさそうでした。これがHE560にも当てはまるかどうかは現物を確認するしかなかった為、先にお送りいただき精査させていただきました。
内部配線はドライバーから5mm程度元の線材を残し、これにオヤイデ 4N純銀撚り線を取り付けました。ほんの少し純正の配線が残っていますが、大部分が純銀線になりましたので変化は感じていただけると思います。
また今回のメインのご依頼は、接続を2.5mmから3.5mmに変更するものでした。
HiFiMANの2.5mm接続はこれが3極(Hot,NC,Cold)で行われるものですが、やはり3.5mm接続に比べると機械的強度が落ちます。今回のヘッドホンも片側の2.5mmジャックが接点不良を起こしており、そのまま修理するよりは汎用性の高い3.5mmジャックにすれば、例えばbeyerdynamicの2nd Generationシリーズのケーブルなどがそのまま使用可能になります。(段ができてしまいますのでSONY MDR-Z1Rなどのケーブルは使用する事ができません)。2.5mmプラグよりも接点が大きく接点圧も高いものを選ぶ事ができる3.5mm接続の方が、純正状態ではなくなりますが今後の拡張性が一気に広がると思います。
改修においては日本製の3.5mm3極ジャック(アサインはHot,Cold,GND)を使用し、ヘッドホン側・ジャックパーツ共に切削工程を経て挿入、裏側でプラスチックに溶着固定を行っています。
ありがとうございました。
ヘッドホン改修 3.5mm3極化 内部配線変更
ヘッドホン:HiFiMAN HE560 持ち込み
3.5mm3極ジャック:マル信 MJ-073N
内部配線:オヤイデ 4N純銀撚り線
商品代 14080円 (価格は製作当時の物です)