JVC HA-FXZ200 A2DCによるデタッチャブル化
JVC HA-FXZ200のデタッチャブル化のご依頼をいただきました。
ご依頼いただいた方、このイヤホンは奥様よりのプレゼント品だそうで、既に分岐部にて断線してしまっているのですが、なんとか蘇生させる事ができないか・・と考えられ、E4UAを見つけていただけました。
思い入れの強いイヤホンが、断線してしまっただけで捨てるか、それとも鳴らないものを保管しているだけ・・これは辛い事だと思います。
ケーブル交換ができないイヤホンはこの辺が難しいですね。
ですが、断線箇所がイヤホン内部とかでない限り、大抵の場合はデタッチャブル化やリケーブルで蘇生させる事ができます。
今回のご依頼者さまもMMCXを当初お考えであったそうですが、私からMMCXの脆弱性について説明させていただき、またご自分でも検索してそれを知っていただいた上で、A2DCでのデタッチャブル化を選択していただきました。
A2DCはaudio-technicaが開発した、イヤホン・ヘッドホン専用の規格です。
MMCXの弱点を克服しているとても良いコネクタなのですが、いかんせんaudio-technicaだけが採用しているのでリケーブル市場はあまり成長していませんね・・
ですがaudio-technicaも逆MMCX(ATH-CK100PRO)、専用2ピン(ATH-IMシリーズ)を経てA2DCを開発し、これを多くのイヤホン・ヘッドホンに搭載していますので、ここから早々変更も無いと思います(思いたい)。
それだけ、A2DCは完成度の高い接続形式だと、個人的には思う所です。
今回はHA-FXZ200のデタッチャブル化ですが、以前同イヤホンのデタッチャブル化を行った時は分岐部にネットワーク回路が入っている事を見抜く事ができず、フルレンジとウーファーを直結してしまっていました。
今回はそのネットワーク回路を分解してイヤホンの傍に再構成し、A2DCジャックと共にアクリルで封止・造形、ポリッシュ仕上げを行いました。
イヤホンの筐体はABSのようでしたので、アクリルと融合しており強度的には十分な所にあり、これでもう断線も怖くない、ずっとお使いいただけるものができました。
ありがとうございました。