AKG K812用ケーブル Belden1804A 150cm レッド

AKG K812は同社のフラグシップモデルですね。モニターヘッドホンのカテゴリになっていますが、極めてナチュラルな音質ながらK701シリーズに息づいていた立ち上がりの鋭い高域と広大な音場を併せ持っており、また長時間の装用でも全く苦にならない別格の装用感をもった、まさにプロ用とも言えるヘッドホンです。

今回はそんなK812ですが、純正ケーブルが長くて仕方ないと感じられた方より交換用ケーブル製作のご依頼をいただきました。

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線材はBelden1804A 銀メッキOFC線で低域から高域までとても解像度が高く、また細身で使いやすい線材です。レッドの編組チューブでK812の存在をさらに引き立たせる事でしょう。

K812のヘッドホン側プラグは、自社オリジナルではないプラグを使ったヘッドホンの中でも特に特殊と思われるLEMOプラグが使われています。LEMOはスイスに本社を置くコネクタメーカーで、民生用オーディオでは殆ど使われる事が無い(逆に医療・音響・軍事などの分野では標準規格として使われる事が多い)コネクタを多く製造しています。この中でK812に搭載されているのはBシリーズと呼ばれる多極アライメントキー付コネクタです。
殆どのLEMOプラグはプッシュプル式の簡便なロックシステムを備えています。K812のプラグも同じで、接続する時はプラグを持って軽く挿入するだけ、取り外す時もプラグのリングをもって引き抜くだけです。ですがロックは強固でケーブルを引っ張っても抜ける事は有りません。丁度ヒロセのHR-10シリーズと同じようなロック機構になっています。
このK812に搭載されているLEMOコネクタですが、内部のピンは極小で半田付けがちょっと大変です。SENNHEISER HD800がこのLEMOコネクタと同じようなコネクタが使われており、内部のピンも殆ど同じです。あちらは両出しですので片側あたり2極でまだ楽なのですが、こちらは3極です。熱でプラスチックが溶けるような半田付けはご法度ですが、ピンの間隔は1㎜あるかないかな所で、Belden1804AでしたらGNDの2本を1つのピンに半田付けする必要が有り、またプラグ内部の空間も殆ど無いので困難を極めます。

アンプ側プラグは当初4極を使用する案でしたが、K812がGND分離には対応していない為3極での製作になりました。オヤイデ P-3.5Gは高品質な日本製プラグで、安定した品質で長期間使用できます。

 

お写真とご感想をいただきました。

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到着いたしました。
音場空間が広くなり、情報量・解像度が格段に増えています。
リケーブルにより1.5テスラ・ヘッドホンの、潜在能力を格段に引き上げています。
ハイレゾ音源を聴き直す度に、新しい発見があります。良い買い物でした。

Belden1804AはAKGのフラグシップモデルでも良い結果を生みましたね。
それにしても屋外用のシステムとしてはかなり楽しそうな構成ですね。街では雑踏、森では木々の擦れる音や鳥の鳴き声、これらを超高音質で再生される音楽と常にMIXしながら楽しむ事ができるのですね。とても羨ましい環境です。

ありがとうございました。

 

AKG K812用ケーブル 150cm
線材:Belden1804A
外装:ナイロン編組チューブ レッド
ヘッドホン側:LEMO FGG.00.303.CLAD35
アンプ側3.5mm3極 オヤイデ P-3.5G
商品代 11990円(商品代金は製作当時のものです)

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