beyerdynamic T1 MiniXLR3極によるデタッチャブル化・純正ケーブルに対応プラグの取り付け
beyerdynamic T1(初代)のデタッチャブル化のご依頼をいただきました。
T1は2nd Generationが発売されても、何か色あせない魅力が有るようですね。
今回ご依頼いただきました方も初代T1を大事に使ってこられたそうですが、バランス接続対応のアンプとシングルエンドの真空管アンプが混在している状況でお使いとの事で、変換ケーブルなどではなくヘッドホン本体からケーブルを取り外しできるようにしながら、バランス接続も対応させようとお考えでした。
接続に使用しているMiniXLR3極はご依頼者様のご要望により3極となったものです。他のメーカーで両出しMiniXLRを採用しているのはAudezeが有名ですが、こちらは4極が使われており今回の改修ではケーブルの互換性は有りません。この辺はご依頼者様とよく協議した上でMiniXLR3極で製作しております。
beyerdynamicのヘッドホンの中でもT1はテスラドライバーまでGNDが伸びているのが特徴でもあります。今回はMiniXLR3極ですので1番ピンをGNDにして、純正の接続状態を変えずに製作しました。
MiniXLRという接続形式はラッチロック機構が有り、接点は5Aまで対応する事ができる優れたものです。ただしその大きさはヘッドホン用の接続形式の中では最大級に近く、殆どのヘッドホンが採用していません。これを今回は2nd GenerationシリーズやAudezeのものと同じようにスラント(傾斜)させて取り付け造形を行いました。
2nd Generationシリーズではヘッドホンシェルの後ろ側から、かなり傾斜した形で3.5mm3極プラグが生えていますが、ケーブルが肩に当たって気になる・・などを積極的に排除した良い形状だと思います。これを初代T1でやってしまう事で、2nd Generation要らずの取り回しの良さを実現しようとしました。
MiniXLR3極ジャック(レセプタクル)及びプラグはREAN製 RT3MPとRT3FC-Bを使用しました。ITT製よりもケーブルチャックシステムがNEUTRIK譲りの簡単組み立てで使いやすいプラグですね。プラグの左右の識別は、ボディにある凹み部に赤/青の色を流して識別としています。
アンプ側に使用しているXLR3極ジャックは、バランス接続用システムは分配器を自作なさったそうで通常であればXLR3極プラグx2を取り付ける所が、XLR3極ジャックx2の構成となっています。
早速視聴し、仕上がりに大変満足しております。
(PHONE系コネクタでなく、ミニXLRでの依頼で大変だったと思いますが綺麗な角度・位置で驚きました。)
というご感想をいただきました。
かなり楽しい改造をさせていただきました。
ありがとうございました。
ヘッドホン改修 MiniXLR3極でのデタッチャブル化 (MiniXLR3極ジャックはスラント固定)
ヘッドホン:beyerdynamic T1 持ち込み
MiniXLR3極ジャック REAN RT3MP
既製ケーブル改修 ヘッドホン側プラグ取り付け
ケーブル:T1より取り外し 半分に切断したもののアンプ側プラグの付いている方
MiniXLR3極プラグ REAN RT3FC-B
既製ケーブル改修 ヘッドホン側・アンプ側プラグ取り付け
ケーブル:T1より取り外し 半分に切断したもの
MiniXLR3極プラグ REAN RT3FC-B
アンプ側:XLR3極ジャック NEUTRIK NC3FXX-B