Fostex HP-A4BL 改修 パターン修理及びSMDオペアンプのDIP化
Fostex HP-A4BL改修のご依頼をいただきました。
今回ご依頼いただいた発端は、DigiFi No.22バランスヘッドホンアンプの改修のご依頼をいただいてこれのお見積もりを立てさせていただいている間に、HP-A4BLのDAC以降のオペアンプの一つをご自分で交換してみようとされて、パターン剥離をしてしまったと・・
そんな中でこのパターン剥離の修繕のご依頼をいただき、修繕するついでにSOPオペアンプをDIPオペアンプに変更して差し替え式にして音質追及ができるようにしてみてはどうか・・とこちらからご提案をし、またそれならとまだ取り外していないSMDオペアンプを外して全てをDIP化はどうでしょう・・とご提案が進んだ結果になります。
HP-A4BLのDACから後のオペアンプは4種類5個あります。
まずDAC直後にI/V変換用のオペアンプが2つセットであります。
その後にLPFと電圧増幅、それとこれは最初から交換可能なバッファ用のオペアンプがそれぞれ1つずつあります。
オペアンプはFostexの思想の元決定され、価格に見合った最良のものが搭載されてはいるのですが、交換可能になればさらに好音質化も狙えるというもの。より楽しいHPAになります。
交換作業はSMDオペアンプを専用の半田を使用して取り外し、ランドの清掃、SOP-DIP変換下駄の取り付け、下駄周辺の基板をエポキシで固定して強化・・の流れで行いました。
特にDIPは大きな面積を取る事ができて強度もあるのですが、SOPの面積はこれの1/4程度ですのでDIPを挿抜する力には耐えられそうにありません。この為、変換下駄周辺の基板に元祖エポキシ接着剤である”アラルダイト”を使用してガッチガチに固定しました。
配置的にもぎりぎりで、なんとか変換下駄を取り付ける事ができました。良い感じでDIPソケットが並んでいて交換するのが楽しくなりそうです。
オペアンプ周辺の電解コンデンサはご自分で交換されていたものや、SMDオペアンプを取り外すのに先に外されていたものでこれを私が取り付けたものなど、ここも変更されています。
当のパターン剥離の修理は、ほんの数mmであった事などから変換下駄を取り付けるのと同時に、銅線で配線してエポキシで固化しました。
次回更新は、同時に(先に)ご依頼をいただいていたDigiFiアンプ改修のご依頼の事について記述したいと思います。