DELA N1A用 SATAケーブル オヤイデ 4N純銀単線ツイスト & JS PC Audio SSD給電ケーブルSPC-X1改修 2分岐化 オヤイデ 3398-22 カーボン編組チューブ仕上げ *Numberd

E4UAとしては初めて、SATAケーブル製作のご依頼をいただきました。

今回ご依頼いただきました方はDELAのN1Aをお使いで、既にHDDはSSDに換装されている状態でした。
何度ものメールのやりとりの中で、銀単線を使用したUSBケーブルをお使いとの事で、今度はSATAケーブルに銀線を使ってみるとどうなるのかな・・という興味から、市販の銀線のSATAケーブルをお探しのようでした。
ですが、オーディオグレードのSATAケーブルというものはあまりありません。USBであればUSB/DACを接続したりするのに皆が使いますのでオーディオグレードのケーブルは今では数多く販売されていますが、SATAケーブルは使用用途がPC内部に限定されていて、またこれを変更できる人も少ないからでしょうか。殆ど売っていないのが現状のようです。

線材はオヤイデ製 4N純銀単線を使用しました。
SATAの伝送は差動伝送x2です。超高速の差動伝送の線材は可能な限り等長である必要が有ります。ですので4N純銀単線を十分長めにツイストし、等間隔にツイストできている部分のみを選択して使用、ツイストペアに銅箔ラップシールドを施したもの2対を用意してこれを再度ツイストし、錫メッキ編組シールド、薄い収縮チューブで固定、カーボン編組チューブ仕上げとしました。

プラグはSATA7ピンプラグですが、ATXのコネクタやペリフェラル、SATAコネクタなど、PCの内部配線に使われるプラグはMolexがシェア1位だと思います。ですのでここはMolex製67489-8005を発注して使用しました。ボディは射出形成する用のプラグなので有りませんので、収縮チューブでの形成としました。

 

また同時に、JS PC Audio製SATA給電ケーブル SPC-X1のケーブルの2分岐化のご依頼もいただきました。

こちらの給電ケーブル、内部はRCフィルタが構成されたものでしたが、出力は1本のみでかなり硬い線材が使われていました。
SATAのコネクタはあまり強度が無く、強く曲げると機器側が折れたりもするものですので個人的にはあまり硬い線材は使いたくありませんでした。

メールで仕様策定を進めていく中で、やはりお聞きしなければいけないのは線材のメッキの有無のお好みです。
電源部分は無メッキ・・というのが多くの方には定石となるのでしょうか。やはりご依頼いただいた方も、電源周りは無メッキ銅線を使われていました。ですので、当初は線材にACROLINKの銀メッキ7NOCCを使おうか・・と考えられていましたが、102SSC無メッキ銅線であるオヤイデ3398の22AWGをお薦めさせていただきました。
こちらはデータ線ではなく電源線で、それもDCですので完全な等長に拘らなくてもそこそこで大丈夫でしょう。3398-22はツイストの後、SATAケーブルと同じように錫メッキ編組シールド、カーボン編組チューブ仕上げとしました。

こちらのプラグはSATA15ピン電源用ですが、Molex製が探しきれなかったので、PCパーツ屋でよく売っているSATA電源増設用コネクタを削ってデータと同じぐらいのハイトになるようにして使用しました。こちらもボディは無いものですので、収縮チューブでボディを形成しています。

 

お写真とご感想をいただきました。

DELA N1A → DAC212SE → P-750u → ATH-ADX5000 で聴いています。
天板に穴を開けてアルミと銅の板を重ねてSSDを置いて市販の赤いケーブルでつないだ状態からの変化の感想です。(電源は1ヶ月後といわれたので何かの付属の5V2Aの物です)

データケーブル 給電ケーブル 共にとても丁寧な仕上げで見ていると顔が緩んでしまいます。
まず給電ケーブルのみ交換した感想から
HDDをSSDに変えた後、音が繊細になる代わりに厚みが減って、何か腰高な感じがしていました。
(ノーマル)を使ったら厚みが戻り、低い音は沈み込む様になりました。
線材が銀メッキの様でしたので銀メッキでの依頼でしたが、E4UAさんのリードで102SSC で製作して頂きました。
結果、大正解でした。
(ノーマル)のやつは、わざとメリハリをつけている感じがしたのですが、
(改)になってフラットで澄み渡る感じです。
ボーカルが中心でブレルことなく楽器は低い位置できちんと定位し、沈み込むように広がってゆき、消え際が滑らかで、とても広く感じます。
正に『好きな音』が聴こえてくるのでNASはこれで満足!と思えます。

次がデータケーブルも交換しての感想になるのですが、???です。
『SATAでのデータ転送には誤り訂正が有ります』とのご説明をいただきましたので、
変わらないだろう、変わったとしても気付かないレベルだろうと思い聴いてみたのですが、
全く違います。
  繊細で、澄み渡り、音の消え際がきれいになるようにとアクセサリー等選び、
  給電ケーブルで満足できる状態になったものが、
音が厚くなり力強く主張してきます。
真逆???意味分からん状態です。

付け替えて最初、暴れる感じでしたが30分ほどで収まり、そのあとは
ボーカルが中心でドーンと主張するのはそのままですが楽器がボーカルと同じくらい主張してくるので
迫力が凄くて。 けれど聴きやすい。楽しい。ん?よく聴いていくと、
  自分と重なるようにボーカルがあり、周りで演奏してくれている感じがします。
  楽器は左右、上下、前後まで分かるくらいきちっと定位し、
  立体的に聴こえます。切れがよく それぞれがきれいに聴き分けれる。音に厚みがありぐいぐいくるけれども
  消え際は滑らか。ということは
『好きな音』 に生々しさとか、その場にいるような感じ(そんなものは無理だと思ったいたのですが)
というのがプラスされたのかなと思いました。その表現がぴったりきます。

この聴こえる音の感想はDAC212SE の音質だと思います。
しかし、変わらないであろうケーブルを変えて確実に変わりました。

赤いのと、このケーブルとでは明らかに音の出方が違う。
赤いケーブルでは引き出せない、伝えれない部分があるけれど、
製作いただいたケーブルは情報を正確にロスなく転送できるのでしょうか?
中身を見て大丈夫か?と思うN1Aでは表現しきれない部分があるけれど、
外部給電やケーブルに気を使うことによって上のクラスの表現力になったのでしょうか?
???です。ので感想は、理由は分からんけど『 E4UAさんの技術力で音はよくなる』に落ち着きました。

今とても素晴らしい音が聴こえています。
二つのケーブルがなければ聴こえなかった音です。
市販されていないものですので E4UAさんのお力添えがなければ
たどり着かなかったと思います。
E4UAさん に製作の依頼をして本当によかったです。
ありがとうございました。 

2つの改修によって、かなりの変化があったようです。
特にまず給電ケーブルから試されたのが、良かったかもしれません。
給電ケーブルは元々お持ちのものだったのを改造させていただいたので、線材の違いによる変化をよく感じていただけたのだと思います。
その後のSATAデータケーブルの変更は、やはり・・という感じがしました。超高速伝送であるUSBケーブルもそうですが、銀、そして単線は好音質に繋がるようですね。
仕上がりにも十分ご満足いただけましたようですし、なによりでした。

ありがとうございました。