Pioneer HDJ-X10対 RHA Dacamp L1用バランスケーブル Mogami2534 & ACROLINK銀メッキ7NOCCツイスト

日本のDJがよく使用するヘッドホンは、Pioneer Technics SONYが多いのですが、PioneerはヘッドホンよりもCDJとミキサーが有名すぎてちょっと他が霞んでいる印象ですね。
Technicsはターンテーブルを2010年に発売中止とした後、2016年に新発売しています。ミキサーはDMC公認だったのですが生産終了と共に、またDMCのルールも変わりミキサー持ち込みもできるようになりました。
SONYはDJ機材は有りませんがヘッドホンは壊れにくいイメージで使用している人も多いと思います。

話をヘッドホンに戻しまして、HDJ-X10はこの夏発売のDJ用ヘッドホンでフラグシップモデルですね。
以前よりPioneerはMiniXLRプラグでケーブル着脱式のヘッドホンとしてHDJ-2000を発売していましたがこれが刷新され、今回のHDJ-Xシリーズの発売となりました。HDJ-2000で採用していたMiniXLR3極での接続をバッサリ切り捨てMiniXLR4極でGND分離化としたのは良い事だと思いますが、ちょっとバッサリすぎな気がしないでもないですね・・

使用する線材について、現状より少しだけ音の輪郭をはっきりさせたい。低域寄りになる分には構わないとのご要望をいただいていました。
以前v-moda M100用ケーブル製作のご依頼をいただいた時にMogami2534をチョイスされてこの線材の音は感じていただいていたのもあり、今回は当初よりMogami2534と、少し趣向を変えた所でACROLINK銀メッキ7NOCCをご指定いただいていました。
ACROLINK銀メッキ7NOCCは名前の通り銀メッキ銅線です。HDJ-X10の純正ケーブルは特にその線材についての種類などの記載は有りませんでしたので銅線と考えます。メーカーは純正ケーブルで最終チューニングを行っているでしょうし、これを銀メッキ線に変更する事は大きな変化が有る事が考えられます。線材の種類を変える事で音はほぼ必ず変わります。この変化を良しとするか悪しとするかは使われる方それぞれで感じ方が変わる事をお伝えし、ご注文をいただきました。

外装はMogami2534にはダークブラウン、ACROLINK銀メッキ7NOCCにはワインレッドをチョイスされました。どちらも落ち着いた色ですがHDJ-X10用ケーブルはまだまだ少ないですので見る者次第で一点物と分かっていただけるものになりました。

ヘッドホン側プラグ・アンプ側プラグはどちらもITT製MiniXLR4極プラグを使用しています。ITT以外にもMiniXLRプラグは作られていますし、メーカー製・N/B製問わずいくつか使ってきましたが堅牢性で言えばこのITT製のMiniXLRプラグが最高に思います。今回は線材が少し太目な事もありメタルボディのものを使用しました。ヘッドホン側・アンプ側共に同じプラグでの接続ですので、アンプ側プラグのみに収縮チューブで識別としています。

PioneerはDJ機材部分をKKRに売却したのが2014年、当時はどうなる事かと思いましたがKKRが持ち株会社となりPioneer DJ株式会社が作られ、今も発展を続けていますね。

 

ご感想をいただきました。

どちらにも共通して、依頼したとおり、純正よりも輪郭をはっきりさせたいという条件を満たしていると思います。その上で、音の奥行きが深くなっていると感じました。また、聴感上の帯域が上下ともに広がったような気がします。あと、こもり感が軽減されました。
個人的にmogamiは現代音楽向け、acrolinkはクラシックや古めの音源向けのように思います。acrolinkは取り回しのよさも好印象でした。両方とも使い分けできそうで良かったです。

ご要望をいただいていた音のベクトルとケーブルは合致したようで良かったです。銀メッキ銅線がクラシックや古めの音源に良いと感じられるのは、やはり微かな音でも拾えるからでしょうか。ここは銀の効能だと思います。Mogami2534は超低域の再現性がとても良いのですが、現代音楽は打ち込みが多いのでそう感じられたのかもしれません。
取り回しについて、Mogami2534はヘッドホン用ケーブルとしてはかなり太目の部類ですので、今回のACROLINK銀メッキ7NOCCツイストケーブルに比べると取り回しは良くありません。対してACROLINK銀メッキ7NOCCツイストはとても柔らかいので屋外でも気持ちよくお使いいただけると思います。

ありがとうございました。

 

Pioneer HDJ-X10 用ケーブル 100cm
線材:Mogami2534 芯のみ
外装:ナイロン編組チューブ ダークブラウン
ヘッドホン側:MiniXLR4極 M-XL-4-11M
アンプ側:MiniXLR4極 M-XL-4-11M  (出力側プラグとして収縮チューブで識別)
商品代 10750円 (価格は製作当時のものです)

Pioneer HDJ-X10 用ケーブル 100cm
線材:ACROLINK銀メッキ7NOCC
外装:ナイロン編組チューブ ワインレッド
ヘッドホン側:MiniXLR4極 M-XL-4-11M
アンプ側:MiniXLR4極 M-XL-4-11M (出力側プラグとして収縮チューブで識別)
商品代 15640円 (価格は製作当時のものです)