FitEar Room用ケーブル Mogami2799&ACROLINK銀メッキ7NOCCツイスト 潮&ロイヤルブルーナイロン編組チューブ仕上げ *Numberd

FitEar Room用ケーブル製作のご依頼をいただきました。

鮮やかなこのケーブル、カスタムIEMを発注してまだ物が来ていない段階から製作のご依頼をいただき、線材や外装などの仕様を十分に煮詰めた上で、ご依頼をいただきました。

表題にも有りますが、線材はMogami2799の芯線のみとACROLINK銀メッキ7NOCCをツイストしたものです。
以前、UE用2ピンのケーブル製作のご依頼をいただいており、E4UAの注文システムはご存知いただいておりました。また今回はそれを踏まえた上でご予算を設定されており、UE用プラグよりもFitEar用プラグの方が少し高価な事などから、線材の価格を抑える事でご予算内に収めるという試みを行いました。

FitEar Roomを試聴された時点で、純正ケーブルよりももう少し・・と思われた点として
・特徴を損なうことなく、もう少し力強い音
・ドンシャリではなく、全体的に一段階持ち上がったような音
をご希望でした。
FitEar Roomはオヤイデ102SSCのHPC-26T V2が標準のケーブルになっています。この線材からリケーブルで上記のような変化を出す事自体は難しくはないのですが、やはり一番良いのは、以前製作したUE用ケーブル(102SSC撚り線とACROLINK銀メッキ7NOCCのツイスト)をFitEar Roomでも使っていただき、純銅&銀メッキ銅のコンビがどのように音に繋がってくるかを感じていただきたく思いました。

このような変換アダプタを製作し、ご試聴用に使っていただきました。
この変換アダプタもなかなか無い組み合わせで、アンプ側がUE2ピン、ヘッドホン側がFitEarになっているものです。
これを使用する事で、FitEarがUE用ケーブルで使用可能になります。

この変換アダプタを経由した上で、お手元に届いたFitEar Roomをお持ちのUE CIEM用ケーブルで試聴していただきました所、やはり102SSC撚り線&ACROLINK銀メッキ7NOCCのツイストケーブルは全体的な底上げ感と見晴らしの良さが実現されたとの事でした。
ただし、これはFitEar Roomに真に求められた音質ではありませんでした。
真に求められた音質は、これよりももう少し低域が力強くなって欲しい・・というもので、やはり同じ線材ではいかないな・・といった所でした。

そこでお勧めさせていただいた線材は、ACROLINK銀メッキ7NOCCは固定として銅線側をMogami2534の芯線かMogami2799の芯線に変更・・というものでした。
Mogami2534はブリッと力強い低域が味とも言える線材、Mogami2799はそれより少し大人しめだがそれでも太い低域と艶の乗った中・高域が特徴の線材です。これら線材を、ACROLINK銀メッキ7NOCCと一緒にツイストせずにKH-K1000でテストしてみた所、Mogami2534とMogami2799では、Mogami2534は何故か少し低域に霞がかかったような音になってしまい、Mogami2799がとても自然な音に聞こえました。
外装にはナイロン編組チューブ仕上げでストレート部は潮、分岐部はロイヤルブルーをご指定でしたが、Mogami2534とACROLINK銀メッキ7NOCCのツイストでは極細編組チューブには通す事ができないという事も有り、今回はMogami2799とACROLINK銀メッキ7NOCCのツイストで製作する事になりました。

ヘッドホン側プラグはFitEar2ピンのストレートで透明タイプ、アンプ側プラグは4.4mm5極でbispa扱いトープラ製のBSP-T445-015NG5を使用、分岐部はYスプリッターを入れられるご予定でしたがご予算の都合も有り収縮チューブ仕上げになりましたが、ここは黒を入れずに青の収縮チューブで仕上げ、黒を徹底的に排除しました。

 

お写真とご感想をいただきました。

一言で表せば「どストライク」な音質になったと感じております。
以前作成いただいた5Pro用ケーブルに比べ、明らかに低音が力強くなったと感じております。
(もちろん、UE5ProとFitEar ROOMというモノの違いがありますが…)
もともとFitEar ROOMは各帯域をバランスよく鳴らし、聴き疲れしにくい印象を持っております。
作成いただいたケーブルを使用すると、聴き疲れしにくい音質はそのままに、低音と中音域が力強くなりました。
上古代さまが「中音に艶がある」とおっしゃったのも納得です。
特にボーカルが生々しく聴こえます。
普段聞いている曲であっても、5Proとは違った「こんな音が鳴っていたのか」という感覚もあります。 

今回もまた、とても良いベクトルでの音変化を感じていただけました。
十分にお悩みいただいて、製作しだだけの事はありそうです。

ありがとうございました。

 

FitEar用ケーブル 120cm
分岐長40cm
耳掛けワイヤー有 6cm
E4プレート・シリアルナンバー有
線材:ACROLINK銀メッキ7NOCC&Mogami2799 ツイスト
外装:ナイロン編組チューブ  (ストレート部潮・分岐部ロイヤルブルー)
スプリッターは青収縮チューブでの形成
ヘッドホン側:FitEar用プラグ
アンプ側:4.4mm5極 Bispa BSP-T445-015NG5
商品代 24230円 (価格は製作当時の物です)