Ratoc Audio Lab (RAL) REX-KEB01 カップリング&デカップリングコンデンサ交換、2.5mm4極 2.5mm2極x2 変換ケーブル製作

P1120629

Ratoc Audio Lab (RAL) REX-KEB01F改造のご依頼をいただきました。

入門用バランスアンプの位置付けのようなこのアンプですが、使い勝手はとても良く、自分で弄ってみたい方や、肩肘張らず少しでも高音質化されたい方にはとても良いものだと思います。

今回ご依頼いただいた方はボーカル曲を中心に聴かれているそうで、KEB01に求める事はもう少し音が近くに欲しい、それと高域の明瞭感、低域の厚みが出ればな・・という事で改造のご依頼をいただきました。こちらからは、まずはカップリングコンデンサの交換をお薦めさせていただいたのですが、最終的にはデカップリングコンデンサの交換まで一気に進められる改造になりました。

コンデンサはボーカル曲が中心ですとELNAのSilmicIIや、東信のJovialをお薦めさせていただきました。SilmicIIは柔らかくしなやかな音、Jovialは金属質ですっきりした音、どちらも良いものに思いますが、今回は全てJovialにし、また並列にPanasonic ECHU 0.2uFを配して高域特性をさらに上げてみました。カップリングコンデンサは100uF、デカップリングコンデンサは330uF x2になっています。

カップリングコンデンサはノーマルのニチコンFWを取り外し、同箇所に東信Jovialを取りつけ、また面実装コンデンサのランドが別に有りますのでその部分にECHUをそのまま載せています。この辺の遊び要素というか、スペースの有効活用をさせてくれるのがKEB01の良い所ですね。
個人的に、KEB01とほぼ同じ回路を製作してカップリングコンデンサの種類と容量で音がどう変わるのか試してみた所、47uFでは低域の量感が少し足らず、68uFでほぼ超低域まで鳴るのを確認していました。今回はJovialが高域寄りのすっきり系のコンデンサでもある所から、100uFの容量を持たせる事でさらに低域までの沈み込みが再現される事を期待しました。

デカップリングコンデンサはカップリングコンデンサに比べてスペースが少なく改造が少し困難です。
特に容量を増やす際は、天板切り抜きの改造をすれば10㎜径のコンデンサまで使用可能ですが、これをしない場合は8mm径のコンデンサまでしか使えません。8mm径のコンデンサは最近は導電性高分子固体電解コンデンサでは高容量のものも有りますが、音についてもそれぞれ一長一短が有り、今回の求められる音には通常のアルミ電解コンデンサが良いように思いました。ノーマルの面実装のアルミ電解コンデンサを外し、これのランドにリードタイプのコンデンサを取りつけ、リードの上にフィルムコンデンサを乗せています。

コンデンサの取りつけにおいてはヒートクリップを使用し、可能な限りコンデンサ本体に熱が行かないようにして半田付けを行っています。それでも少しは熱が行っているでしょうし、使いはじめだけはエージング期間ができるとは思いますが・・

ただこのRALのアンプ、出力形式が2.5mm2極が2本で、今となっては(発売当初からですが)少し特殊な部類かもしれません。
据え置きアンプなどと見比べても、ミニチュアですが内部は完全なデュアルモノラル構成(電源と大きいデカップリングコンデンサのみ共用)となっており、RALが2.5mm2極での接続を推したのはやはり音質が良いからのように思いますが、2.5mm4極が主流になりつつある現在、使い勝手は悪い部類になりそうです。

ですので出力を2.5mm4極に変換するケーブル製作のご依頼も同時にいただきました。

P1120546

線材はMogami2520 とても柔らかく使いやすいもので、これを編組チューブ ネイビーでの仕上げとしました。ケーブルブーツは内装式としている為、見た目はとてもすっきりしたものに仕上がっています。

アンプ側は2.5mm2極の中では唯一オーディオグレードを謳う、オヤイデ P-2.5MGを使用しました。ほぼRALのアンプの為にあるようなプラグはやはり良いものですね。ナーリングの意匠の隙間に白赤の収縮チューブを入れて左右の識別としています。
またヘッドホン側は接続の不安定要素を減らす為日本製のジャックパーツを使い、これにオヤイデのプラグボディを流用して雰囲気の統一を図っています。

このケーブルが有れば、現在主流の2.5mm4極のケーブルもRALのアンプで問題無く使っていただけます。KEB03からRALも2.5mm4極での接続もできるようにはしていますが、2極x2の接続も続くでしょうし、1本あると便利なケーブルですね。

ご感想をいただいています。

1時間程度の試聴ですが、共に不具合はございません。
アンプはボーカルの息継ぎまで聴こえ、中高域の音場の広がりがかなり増したようです。
ボーカル曲を良く聴く私には正解でした。鳴らしこみ後の、新たな音の変化も楽しみです。
適切なアドバイスをいただき、ありがとうございます。

とても良いベクトルでの変化を感じていただけました。
エージングは10時間から50時間程度かかるかもしれませんが、既に良い変化を感じていただいていますし、これより悪くなる事は有りません。
ありがとうございました。

Ratoc REX-KEB01F カップリングコンデンサ デカップリングコンデンサ交換
REX-KEB01F 持ち込み
カップリングコンデンサ 東信 Jovial 25V 100uF
カップリングコンデンサ Panasonic ECHU 0.2uF
デカップリングコンデンサ 東信 Jovial 16V 330uF x2
デカップリングコンデンサ Panasonic ECHU 0.2uF
商品代 4150円 (価格は製作当時のものです)

2.5mm2極x2 2.5mm4極 変換ケーブル プラグ肩~肩6cm
線材:Mogami2520
外装:ナイロン編組チューブ ネイビー
ヘッドホン側:2.5mm4極ジャック マル信 MJ-068H
ヘッドホン側:オヤイデプラグボディ流用
アンプ側:2.5mm2極 オヤイデ P-2.5MG
商品代 8400円 (価格は製作当時のものです)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加