Audio Quest Nighthawk Carbon 用ケーブル ACROLINK銀メッキ7NOCCツイスト メタル編組チューブ仕上げ / Alessandro MS-2 2.5mm2極デタッチャブル化

AudioQuest Nighthawk Carbon用としてアンプ側3.5mm4極のケーブル製作のご依頼をいただきました。

今回ご依頼いただきました方、同ヘッドホン用のリケーブルとして以下のようなご要望を最初に考えておられました。

・解像感の向上
・高域の伸び感及びボーカルの押し出し感の向上
・低域の締まり感の向上

良い感じでご要望をいただいているので、こちらとしてもお勧めがしやすいですね。
また普段聴かれる音楽は90’s JpopやJazz、ピアノ協奏曲等との事で、ピアノの高域、アコースティックギター、女性ボーカル、男性ボーカル、可能であればトランペットの音・・これらの順でよく聞こえるようになればな・・とお考えでした。

線材は、当初よりACROLINK銀メッキ7NOCCかBelden1804Aをお考えでした。個人的にはACROLINK銀メッキ7NOCCはヘッドホン用としても十分な素線径をもっていますので、ご予算次第ではありますがこちらの使用をお勧めしています。解像感の向上、低域の締まり感の向上はBelden1804Aよりも高く、高域の伸び感も良いものです。ボーカルの押し出し感は極軟銀メッキ6NOCCの方に軍配は上がりますが、ボーカルが弱いと感じられているのはAuneB1sで使用している時のみとの事でしたので、AuneB1s専用のケーブルを製作する訳ではない事から銀メッキ7NOCCのフラットさで今回は推させていただきました。

ケーブル外装はメタル編組チューブ仕上げ、またYスプリッターは当初bタイプのシルバーをご指定でしたが、メタル編組チューブ仕上げを行うとYスプリッターのbタイプは分岐後の太さが足りず使用できない事をお伝えし、aタイプの綾織りガラスマットに変更されました。

ヘッドホン側プラグはNighthawk Carbonのほんの少し埋まりこむ所にぴったりな、HD700用プラグを流用しています。
またアンプ側プラグは3.5mm4極でこれも当初よりPailiccs段付き細身のカーボンボディをご指定でした。4極プラグは再生機器を少し選びますが、対応環境で使われている方にはこれでないといけないものですし、プラグの雰囲気はケーブル全体の雰囲気を高めます。PailiccsのカーボンボディはYスプリッターと色配置が逆、メタル編組チューブも相まってかなり重厚な雰囲気になっています。
ケーブルブーツは全て内装としています。メタル編組チューブは導通する性格が有りますので、単に内装しただけでは左右ヘッドホン側プラグのSleeveとアンプ側3.5mm4極プラグSleeveが導通してしまいますので、ここはきちんと導通させないようにメタル編組チューブはフローティングさせて製作しています。透明の収縮チューブが少しだけ見えているのが、それです。

 

また今回はケーブル製作のご依頼をいただいてから、ヘッドホンのデタッチャブル化のご依頼もいただき、同時に製作を行いました。

Alessandro MS-2の2.5mm2極によるデタッチャブル化です。

AlessandroはGRADOのOEM元でMS-2はGRADOで言うSR325eでしょうか。日本ではサウンドハウスでしか売っておらず、流通ルートが殆ど無いけど音は似てて(ほぼ同じ?)見た目はほぼ同じでちょっと安く手に入れやすい・・そんなヘッドホンですね。

今回は上に書いたNighthawk Carbon用のケーブルをこちらでも使われるとの事で、2.5mm2極でのデタッチャブル化を行いました。
実際には2.5mmジャックは3極のものを使用し、RingとSleeveの接点を導通させています。こうした方がGND(Cold)側の接点圧が上がり音の安定に繋がります。

内部配線は同じアメリカでKIMBERの端材が有りましたのでこれを片チャンネル4芯で使用しました。
ごく短い区間での使用ですので音質に与える影響は無視できる程度のものですが、折角改造するなら変えておいた方が気分も良いですし、Alessandro(GRADO)のヘッドホンは内部が丸見えで良く分かるので線材を変更しているのも丸見え、見える部分は恰好良い方が良いでしょう。

 

お写真とご感想をいただいています。

OPPP HA-2直挿し(GND分離接続)、ORB JADE next Ultimate bi powerへの4極ジャック経由での接続(bi amp接続)、Carot One FABRIZIOLO EX経由での接続(3極ジャック接続)共に想定どおりに動作しています。

ケーブルはNight Hawk用に作って頂きましたが、デタッチャブル化して頂いたALESSANDRO MS-2用に作って頂いたと錯覚するくらい合っている感じです。
着け心地の悪いと言われるGRADOのヘッドフォンですが、ケーブルが軽いからか長い間つけていても気になりません。はじめからこの仕様で販売して頂きたいくらいです。
※パッドはカサカサのスポンジなので重いケーブルだと辛そうです(笑)

写真ではケーブルは太いかと思いましたが、断面積はNightHawk用純正ケーブルの半分くらい、そして、比較にならないくらい柔らかく取り回しがしやすいです。

ALESSANDRO MS-2をBGM用のスピーカー代わりにするくらいボリュームをあげても、アンプとヘッドフォンの限界以下ではノイズも出ずに使えます
MS-2自体が新品なので、これからさらに馴染んでくると思います。OPPP HA-2 LineOut+Carot One FABRIZIOLO EX(3極ジャック) ボリューム12時で今回のケーブルで聴いたら鳥肌ものでした。

デタッチャブル化のおかげです!

 

NightHawkに設定して今までの環境で聴いてみました。

▪OPPP HA-2+Aune B1s(3極ジャック)ボリューム12時

純正ケーブルだとCarot One FABRIZIOLO EXと比べて、女性ボーカルのハスキーボイスなどがスカスカだったのですが、今回、作成して頂いたケーブルに交換したら大分、いい感じに近づきました。
音楽の切れ目ではストンと静粛に落ちますので、聴いていて気持ちよくなりました。

▪OPPP HA-2 LineOut+Carot One FABRIZIOLO EX(3極ジャック) ボリューム12時

これは最高に気持ちいいです。
NightHawkの純正ケーブルにあったくぐもった感じが抑えられ高音が伸びるようになったためか、MS-2とは違うキャラクターで楽しく聴けるようになりました。

今まで一番キラキラ感のあったB&W P7の出番は満員電車だけになりそうです(笑)
開放型のキラキラ感は出ると凄くいい感じです。 

お写真もいただけたのですが、MS-2のお写真をいただきました(笑
ですがケーブルの見た目は本当に、MS-2とマッチしていますね・・無骨な雰囲気がメタル編組チューブで一気に押し上げられたような感じ、音の方も銀メッキ7NOCCでそんな感じのようですね。

ありがとうございました。

 

AudioQuest NightHawk Carbon用ケーブル 100cm
分岐長35cm
E4プレート・シリアルナンバー有
線材:ACROLINK銀メッキ7NOCC
外装:メタル編組チューブ (細)
外装:Yスプリッターa  (ブラックアルマイト・綾織りガラスマット)
ヘッドホン側:HD700用プラグ
アンプ側:3.5mm4極 Pailiccs段付きカーボンボディ
商品代 28098円 (価格は製作当時のものです)

ヘッドホン改修 2.5mmプラグでのデタッチャブル化
ヘッドホン:GRADO SR325e 持ち込み
2.5mm3極ジャック マル信 MJ-070N
内部配線 SONY/KIMBER 8芯(4+4)
商品代 14100円 (価格は製作当時のものです)